朝 ベランダに出ていると ふっと香りを感じ
て 目前の木を見ると こっくりとした黄色の
花をつけています 金木犀の 印象深い匂いは
記憶と結びつくのでしょう みなさまそれぞれ
に 思い出をお持ちだと 感じます
わたしは 曾祖母の 住んでいた部屋の窓から
嗅いだのが はじめて金木犀を意識した瞬間で
した なんていい匂いなのだろうと 思いまし
た 幼稚園か小学１年生ぐらいであったろうわ
たしは 金木犀が好きになりました
その後 芳香剤に 金木犀の香りといった商品
が出て 最初はいい匂いだな と感じていたの
ですけれど やはり作られた香りだったのです
だんだん 気持ち悪くってきて ついに本物の
金木犀さえ 嫌いになりました
それから 何十年も何十年も経って 現在のわ
たしにとって 金木犀の匂いは 塗り重ねられ
た記憶とともにあります “好き”といった言葉
だけでは 表せない存在感のある そんな匂い
になりました
眼にみえない あなたの記憶や想いも 色や
線で描いてみませんか
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